抜き加工のすすめ
こんにちは!
愛知県西尾市エムアイシーグループ サポートチームの山口です^^
抜き加工は、DM、カード、パンフレット、名刺などの印刷物を印象的なものに仕上げる際によく使われる加工手法です。抜き加工の手法も様々なので、今回は「抜き加工」について、種類と加工の特徴をお伝えします。
目次
・抜き加工とは?
・抜き加工の種類
・トムソン抜き
・ピナクル抜き
・レーザーカット
・プロッターカット
抜き加工とは?
変わった印刷物を作成して、他社と「差別化」を図りたいとお悩みになったことはありませんか?
名刺、会社案内、DMはがき、パンフレット、リーフレット、しおり、うちわなどの販促物やノベルティを作成する際に、印象的なものにするために形状にこだわって、紙を変形に抜く加工のことを「抜き加工」と言います。角を丸くしたり、イメージキャラクターのシルエットの形にしたりといった外形の抜き加工だけでなく、レースの模様に紙の内側を抜くこともできます。抜き加工の種類によっては、ミシン目(ミシン入れ)や折り目(スジ入れ)の加工、穴あけ加工も同時にできます。通常の加工では難しい斜め方向のスジ入れやミシン入れ、T字のミシン入れができるのも抜き加工の特徴です。
手にとってもらえる、印象に残る、ブランド力を高める印刷物を作るためには、「加工」で差をつけることも大切です。そんな差別化におすすめな「抜き加工」の種類とその詳細を下記で説明していきます。
抜き加工の種類
トムソン抜き
トムソン抜き加工は木型を利用して抜きを行う加工方法です。ジョン・S・トムソン氏が開発した「トムソン型打抜機」の技術が基盤となっているため「トムソン」と呼ばれています。東日本では「ビク抜き」と呼ばれることもあります。
効率的でスピーディーな加工方法として広く利用され、パッケージ印刷によく使用される抜き加工です。丸型や動物型などさまざまな形状に抜くことができるため、ノベルティグッズなどの販促ツールでもよく活用されています。
メリット
- 型の製作コストが安い
- 型が繰り返し使えるためコスト効率が良い
デメリット
- 複雑な形状や鋭角な抜き加工は困難
- 型の作成が必要なため、新規作成や型の変更には時間がかかる
トムソン加工は木型の製作コストが安い反面、複雑な形状や鋭角な抜き加工は難しいというデメリットがあります。
実は…エムアイシーグループのトムソン加工機は、印刷機をトムソン加工機に改造リニューアルしたものを使用しています。
普通のトムソン加工機と形は違いますが、何も変わりなく、キレイにトムソン加工ができます!
エムアイシーグループでは、PP素材のクリアファイルやフェイスシールドの加工、ポケット付きの会社案内パンフレットなどにトムソン加工機を使用しています。
→「クリアファイル|普通のクリアファイルがおしゃれに生まれ変わる!「擬似エンボスクリアファイル」!!」
ピナクル抜き
ピナクル抜き加工は、型抜きの精度が求められる紙などの薄い素材の加工に適した抜き加工方法です。ピナクル刃は金属でできており、抜き断面につなぎ目がないため、高精度な形状に対応できるのが特徴です。
メリット
- 高精度な加工が可能
- 複雑な形状に対応できる
デメリット
- コストが高い
- 手作業でのピックアップが必要
- 厚みがあると抜き加工ができない
ピナクル加工はトムソン抜き加工より精密な加工が可能です。トムソン抜きでは困難な鋭角や小さい角丸、隣接する抜き加工ができます。ただ、その分型代が高額になりがちで、型作成は慎重になる必要があります。
エムアイシーグループでは、紙ファイルの作成や紙クリップ、紙うちわの作成に、ピナクル加工機を使用しています。
→「紙ファイル|【SDGs推進】紙製なのに中の書類が透ける!!紙製クリアファイル「擬似エンボス紙ファイル【クリア】」とは」
→「紙クリップ|ぬりえでつくる♪オリジナル脱プラ文具」
→「紙うちわ|【NEWアイテム紹介】擬似エンボス×ECOノベルティ」
レーザーカット
レーザーカット加工は、レーザー光線を紙などの素材に直接照射する抜き加工方法です。型が不要で、細かな模様など細部まで表現できるのが特徴です。細かい模様の抜き加工があるグリーティングカードや栞、名刺などの加工に使われていることが多いです。
メリット
- 高精度
- 短納期
- 多様な素材への対応
デメリット
- 素材によって焦げたり溶けたりする
- 生産スピード
レーザーカットでの加工は型を必要としないため、小ロットでの制作でも費用を抑えられるという特徴があります。また、通常の型抜きでは紙が破けてしまうような薄い紙でも、レーザーカットなら対応できる場合があるというメリットもあります。今回紹介する4つの加工方法の中では、1番精細な抜き加工を再現できる加工方法ですが、一方で、PP素材ではカット面が溶けてしまったり、紙質によっては焦げが気になることもあります。カット後にススの拭き取りが必要になることもあり、大ロットでの作成の場合は納期・費用面から見てもトムソン抜き加工やピナクル抜き加工の方が向いていることもあります。
プロッターカット
プロッターカット加工とは、型を使用せず、コンピューター制御により抜き加工等を行う加工方法です。CADデータをもとに小さく細いカッターの刃で紙やシール、PP素材、貼パネなどの薄い材料を精密にカットします。
メリット
- 低コスト
- 短納期
- 多様な素材に対応
デメリット
- 厚手の材料には不向き
- 生産スピード
プロッター加工はトムソン抜き加工やピナクル抜き加工と比べると生産スピードは劣りますが、複雑な形状も比較的再現可能で、金型を作らずカットが可能なので初期コストを抑えることができ、小ロットの製品を安価に製造できます。厚手の材料や硬すぎる素材、ゲル状の素材のカットには適しませんが、試作品や小ロットの製品製作で活躍します!
エムアイシーグループでは、最近クリエイターコラボで商品開発を行い、新発売した「クリアエンボスシリーズ」の商品をプロッター加工で作成しています。
→「クリエイターコラボ|クリアエンボスシリーズ」
→「お買い求めはこちら|エムアイシーYahoo!店・MIC.emboss.shop」
まとめ
ここまで、様々な抜き加工の手法を紹介してきました。
抜き加工は、名刺やカード、ポケット付きパンフレット、紙うちわなど、「見た目の差別化」や「機能性を追加」した印刷物を作成したい場合にオススメの加工方法です。
少し変わった印刷物を作成したい、という方はお気軽にエムアイシーグループまでお問合せください。
加工方法だけでなく、擬似エンボス印刷や特殊インキでの印刷、特殊紙への印刷など、様々な印刷・加工手法でご満足いただける印刷物の作成をサポートいたします。
エムアイシーグループをどうぞよろしくお願いします♪
擬似エンボス・ニス・UV印刷やPP加工などの特殊印刷が得意な印刷・広告会社です。
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