【コラム】印刷の7つ道具①
こんにちは!
愛知県西尾市エムアイシーグループ サポートチームの山口です^^
本日は、当社の主力の印刷方法であるオフセット印刷について、面白いお話が聞けたので、皆さまに共有したいと思います!
目次
オフセット印刷の流れと仕組み
オフセット印刷とは
当社の主流の印刷方法であるオフセット印刷は、平版印刷と呼ばれる印刷版式で印刷されます。
印刷するための版の画線部(印刷される部分)と非画線部(印刷されない部分)に明確な高低差がない印刷方法です。
高低差がない版を使って、どのように印刷しているか、というと…
印刷機の中で、まずは版全体に水をつけます。非画線部は水を吸着し、画線部は水をはじきます。
水の次はインキです。非画線部は水を吸着しているためインキをはじき、画線部のみにインキが付着します。
版についたインキがブランケットと呼ばれるゴムに移り、そのインキが紙などに転写されて印刷されます。
オフセット印刷は、版が直接紙に触れないのです!
インキを一旦ブランケットに乗せて(オフ)から、紙に転写(セット)することから、オフセット印刷と名付けられたそうです。
そんなオフセット印刷について、ここだけは押さえておきたい!という7つ道具をご紹介します。
印刷の7つ道具をご紹介!
印刷の7つ道具
- 環境(温度・湿度)
- 水
- 機械
- 刷版
- 紙
- インキ
- ゴム(ローラー)
この「7つ道具」を統合する力を「印刷技術」といい、印刷の品質を保つためには、この7つを総合的に管理・保全する必要があります。
工場内温度・湿度は適正か?水はきれいか?
印刷機の故障は無いか?印刷の版に傷やムラは無いか?
用紙に汚れは無いか?インキは固すぎないか?やわらかすぎないか?
給水ローラー・インキローラー共に劣化は無いか?
などなど。
7つ道具すべてが印刷に適した状態にあって、初めて印刷の品質が保たれます。
印刷の7つ道具より:印刷に適した環境は
印刷に最適な温度と湿度
印刷における工場内の適正温度は23℃±2℃、適正湿度は50~60%と言われています。
温度管理はインキの管理につながって、湿度管理は用紙の管理につながります。
インキは温度によって硬さが変わり、用紙は湿度によって変形してしまいます。
印刷時のインキの乗り方(網点のつぶれやベタ具合)、用紙の見当不良や針飛びなどの影響が出てしまわないように、温度と湿度の管理はとても大切なのです。
ちなみにエムアイシーグループでは、工場内温度25℃±3℃、湿度は45~55%が一番調子が良く印刷できる、と印刷機の機長が言っていました!工場によって多少の差はありそうですね^^
その他にも、虫の侵入や風を防ぐために、2重シャッターが設置されていたりと、印刷工場の環境は意外と繊細なのです!
印刷の7つ道具より:不思議な水の話
水を制するものは印刷を制する
1番最初にご説明したとおり、オフセット印刷は印刷しない部分の版面に水を吸着させます。
この水が汚れていると、そのまま印刷したい紙にも汚れが移ってしまうので、印刷に使う水は汚れていない綺麗な水であることが基本です!
それ以外にも、水温(適正は10℃前後)、phは弱酸性(適正はph5.5前後)が管理できているかなど、水の管理は色々あるのですが、とにかく綺麗な水であることが大前提です。
印刷に使われる水は、吸水タンクから印刷機に移動し、印刷に使われた水は水汚れ吸着マットと浄化装置を通過して、給水タンクに戻っていきます。
一般的に、吸水タンク内の水は、油性印刷で半年~1年、UV印刷で2週間~1ヵ月が交換目安と言われています。
吸着マットや浄化装置で除ききらなかった紙粉やインキ(染料など)が給水タンクに溜まり、バクテリアが発生してドロドロになってしまうためです。
不思議な水の話
ただ、エムアイシーグループの給水タンクの水は、油性用は3年・UV用は2年に1回くらいしか交換しません。
決して仕事量が少なくて…というわけではありません!
2~3年で交換はしていますが、交換するときも給水タンクの底が透き通って見えることもあるくらい、水が綺麗なんです。
理由は解明されていませんが、水の回収業者さんに聞いたところによると、他にも全国で2~3社くらい同じように水の交換スパンが長い会社さんがあるそうです。
その会社さんは京都と静岡にある会社さんらしく、お茶処という共通点から、「水質が印刷に適しているのでは?」と推察しています!
綺麗な矢作の水で大切に育てられた抹茶が美味しいように、同じ矢作の水で印刷された印刷物もキレイに仕上がるということですね^^
印刷の7つ道具についての紹介はシリーズとして続きますので、またの投稿をお楽しみに♪
エムアイシーグループをどうぞよろしくお願いします♪
擬似エンボス印刷、ニス印刷、UV印刷や、PP加工などの特殊印刷、特殊加工、表紙加工が得意な印刷・広告会社です。
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●「擬似エンボス印刷とは!?」「擬似エンボス印刷のしくみと特徴!」
https://uv-print.micg.co.jp/entry-3.html
https://uv-print.micg.co.jp/entry-4.html
●擬似エンボス印刷で出来る製品が一目でわかる!「擬似エンボス商品ラインナップ2021」
https://uv-print.micg.co.jp/entry-138.html
●【デザイナー向け】擬似エンボス印刷のデータの作り方が一発でわかる!動画付き制作データの作り方
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