【プラスチック・スマートって何?】印刷物での取り組み事例を紹介します
こんにちは!エムアイシーグループ サポートチームの山口です^^
先日、沖縄に行ってきた友人から「海がキレイで最高だった!」と写真を見せてもらいました。青く澄み渡るキレイな海、私も沖縄に行きたくなりました。
近年、「海洋プラスチック問題」が世界的にクローズアップされています。キレイな海を守るために、印刷業界でも「プラスチック・スマート」な取り組みが求められています。本日は印刷業界における「プラスチック・スマート」な取り組みについて、詳しく解説していきます。
目次
・プラスチック・スマートとは?
・プラスチック・スマートとSDGsの関係性
・プラスチック・スマートの取組み事例
1.脱プラスチックの取り組み
2.減プラスチックの取り組み
3.捨てられないプラスチック製品の工夫
プラスチック・スマートとは?
「プラスチック・スマート」とは、2018年に環境省が立ち上げた海洋プラスチックごみの削減に向けたキャンペーンで、プラスチック問題に対して「環境保護」と「サステナビリティ」を目指す取り組みのことを指します。
このキャンペーン活動を広くPRするために、上記のロゴマークが作成されました。プラスチック・スマートのプロジェクトに登録し、取り組みを登録したすべての自治体・企業・団体・個人が、その取り組みPRするためにこのロゴマークを使用することが出来ます。
詳しくは、環境省が運営するプラスチック・スマートのホームページ「https://plastics-smart.env.go.jp/」をご確認ください。
近年、プラスチックごみによる海洋汚染やプラスチック焼却による大気汚染、それらから波及する生態系への影響、環境破壊につながる問題が深刻化しています。2050年には海に流出するプラスチックごみが海洋中の魚の量を超えるとも言われています。
このようなプラスチック問題の解決のために、印刷業界でもノベルティなどの印刷に使用する素材のプラスチック使用量削減や代替素材の導入など、プラスチックと賢く付き合っていく「プラスチック・スマート」な取り組みが進んでいます。
プラスチック・スマートとSDGsの関係性
プラスチック・スマートな取り組みがSDGsにどのように関係していくかも、気になるところですよね。
具体的には、以下のようなSDGsとの関係があります。
SDGs目標12:つくる責任 つかう責任
プラスチック・スマートはプラスチックごみを削減することを目的としています。生産者・消費者がともにプラスチックごみについて考え、プラスチックごみを減らす商品を作成することは、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」の達成に繋がります。
SDGs目標13:気候変動に具体的な対策を
プラスチックごみが海洋や陸地の環境に与える影響は大きく、それは気候変動にも関連しています。プラスチック・スマートは、プラスチックの使用について考え、プラスチックごみを減らすことで、プラスチック焼却による大気汚染を無くし、温暖化を抑制することに繋がります。
SDGs目標14:海の豊かさを守ろう
プラスチック・スマートは、海洋環境に対するプラスチックの影響を軽減することを主な目的としています。プラスチック・スマートな活動は海洋の豊かさを守るための重要な取り組みとなります。
SDGs目標15:陸の豊かさも守ろう
プラスチック・スマートは、陸地の環境におけるプラスチックの影響を軽減することも目的としています。プラスチックごみは土壌や水質に影響を与え、生態系に悪影響を与えます。プラスチック・スマートな取り組みは、陸上生態系の保全・回復・持続可能な利用のためにも重要な取り組みとなります。
以上のように、プラスチック・スマートは、SDGsに関連する複数の目標を達成するために必要な取り組みです。
それでは実際、プラスチック・スマートな印刷物にはどのような取り組みがあるのか事例を紹介していきます。
プラスチック・スマートの取組み事例
1.脱プラスチックの取り組み
素材を紙製に変更する
今までプラスチック製の商品・素材に印刷していたノベルティなどの印刷物を紙製に変更することは、印刷業界でできる脱プラスチックの取組みの1つです。例えば、PP製のクリアファイルを紙製のファイルに変更したり、ビニール袋を紙袋に変更したり、プラカップやプラ蓋付を紙コップや蓋の要らないバタフライカップに変更するといったことが考えられます。
レジ袋が有料化した2020年には、ユニクロがそれまでビニール製だったショッピングバッグを紙袋に変更したことでも話題になりました。紙袋は素材を古紙パルプ配合の再生紙にしたり、持ち手を紙製にすることでよりリサイクルしやすい仕様にしたり、様々な工夫でよりエコなものにすることもできます。
紙ファイルについても最近非常に関心が高まっており、自治体を中心に多くの企業・団体で導入が進んでいます。
エムアイシーグループの「擬似エンボス紙ファイル」「擬似エンボス紙ファイル【クリア】」は環境省のプラスチック・スマート活動を紹介するホームページにも事例の1つとして掲載されています。擬似エンボス紙ファイル・擬似エンボス紙ファイル【クリア】について詳しくは下記ブログをご確認ください。
エコ!お客様のSDGs推進を支援する紙で出来たクリアファイル「擬似エンボス紙ファイル」
【SDGs推進】紙製なのに中の書類がバッチリ見える!「擬似エンボス紙ファイル【クリア】」!!
蓋の要らないバタフライカップについては、下記のブログで紹介しています。
【脱プラ推進】バタフライカップのご紹介
素材を布製に変更する
レジ袋が有料化して、一気に所有率が高まったエコバッグも脱プラスチックの取組みの1つです。スーパーなどの小売店で使用するレジ袋だけでなく、展示会で配布するPP製の小判抜き袋なども、布製のエコバッグに変更を検討してみるのはいかがでしょうか?
コストを抑えた不織布のバッグに変えてみるのも良いですが、ある程度コストがかかってしまっても、コットンバッグなどでオシャレなデザインのバッグを作成すれば普段から使用してもらえる可能性も増え、日常的な宣伝効果も高まります。捨てられずずっと使ってもらえて、よりエコに繋がります。
新素材を利用する
プラスチックに代わるエコ素材に注目が集まっています。バンブーファイバー(原料は竹)やバガス(原料はサトウキビ)が有名です。
これらの新素材はパッケージとして使用されることが多いです。エコパッケージについては以下のブログで詳しく説明しています。
「エコパッケージとは?基礎知識や導入のメリットを紹介」
2.減プラスチックの取り組み
減プラスチックの取り組みとして、樹脂を使用しながらも、その使用料を減らした新素材に注目が集まっています。
LIMEX(ライメックス)
LIMEXは、粉砕した炭酸カルシウムなどの無機物(石灰)とポリプロピレン等の樹脂を使用して作られた新素材です。
LIMEXはの主成分である石灰石は地球上で比較的豊富に存在し、日本にも鉱脈があり採掘されている日本で自給自足が可能な資源です。その製造プロセスは、従来の紙やプラスチックに比べてエネルギー消費が少なく、製造過程で発生する温室効果ガスの排出量を削減することができます。
成型技術も多様化しており、レジ袋などの包装フィルム、食品容器やコップ、ボールペンなどの文具、クリアファイルなどのシートフィルムなどあらゆるシーンで活用できる素材です。
LIMEXを含む「合成紙」については、以下のブログで詳しく説明しています。
「紙なの?紙じゃないの?合成紙の世界」
また、プラスチックではあるもののエコな特性を持つ「生分解性プラスチック」や「バイオマスプラスチック」も注目すべき新素材です。
生分解性プラスチック
土壌などで微生物の働きにより分解され、二酸化炭素と水になって自然界へと循環していく性質をもつプラスチックを生分解性プラスチックと呼びます。生分解性プラスチックは、通常のプラスチックと同じように使うことができ、見た目も使用感もほぼ変わりがありません。
こうした特性から生分解性プラスチックは分解に適した畑などで使用される農業用製品のフィルムとしての使用が適しているでしょう。
バイオマスプラスチック
トウモロコシやサトウキビを原料として作られるバイオマスプラスチックは、石油資源とは違い再生可能な資源で作られたサステナブルな素材です。
また、バイオマスプラスチックはそのバイオマス(植物)の成長過程で大気から吸収する二酸化炭素量と廃棄する際に焼却して排出される二酸化炭素量のバランスが取れているため、大気中の二酸化炭素量を増やすことがないとされ、カーボンニュートラルを実現する素材であるとされています。
3.捨てられないプラスチック製品の工夫
プラスチック・スマートな取組みを実施したいけれど、コスト面や用途によってはどうしても脱プラスチック・減プラスチックが難しい場面もあります。そういった場合は、少しでも捨てられない工夫を取り入れたいものです。
その方法として、ノベルティであれば普段から使いやすいデザインにしたり、高級感を与える印刷や加工を施すことが考えられます。
高級感を与える印刷・加工については下記ブログをご覧ください。
「高級感のある印刷・高級感のある加工おすすめ6選のメリットとデメリットを紹介します!」
まとめ
持続可能な社会を目指すためにも、企業には今後も「SDGs」「カーボンニュートラル」とあわせて「プラスチック・スマート」も積極的な取り組みが求められます。ノベルティなどの印刷物を作成する際にもプラスチック・スマートな取り組みを意識することで、美しい海と未来の環境を守っていきたいですね。
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