環境にやさしい紙選び、はじめてみませんか?注目のエコ用紙・素材をまとめてご紹介
こんにちは!
愛知県西尾市エムアイシーグループ サポートチームの山口です^^
環境配慮が求められる今、印刷物にも「サステナブルな選択」が求められる時代になってきました。
今回は、再生紙や間伐材利用の紙、話題のLIMEXなど、エコな視点から選ばれている用紙・素材を、DMやパンフレット、パッケージ制作、ノベルティを検討されている方に、環境配慮の一歩としてご紹介します。
目次
1.なぜ「環境に配慮した紙選び」が必要なのか?
2.紙の選び方でできる「環境配慮」
3.環境に配慮したおすすめ用紙のご紹介
なぜ「環境に配慮した紙選び」が必要なのか?
CO2削減や森林保全への意識の高まり
近年、気候変動や森林破壊といった地球規模の課題に対して、企業・自治体・個人を問わずできることから取り組む姿勢が求められるようになってきました。
特に印刷物に使用される「紙」は、その原料や製造工程によって環境負荷に差が出やすい素材のひとつです。
例えば、木材パルプを多く使用する紙は、森林資源に直接影響を与える場合があります。森林はCO2を吸収する重要な存在でもあるため、森林を守る=CO2削減にもつながります。
そのため、再生紙や間伐材紙、非木材系素材などを活用することで、紙の製造・使用による環境負荷を軽減するという考え方が広がっています。
ESG経営・SDGsと企業活動のつながり
企業活動においても、ESG(環境・社会・ガバナンス)やSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みが「当たり前」とされる時代になってきました。
環境に配慮した紙やインクの選定、過剰包装の見直し、リサイクル素材の活用などは、まさにESGやSDGsの目標に直結する取り組みです。
環境に配慮した印刷手法・印刷物を取り入れることは、「企業としての責任ある姿勢」を表すひとつのアクションでもあり、取引先やパートナー企業からの評価にもつながります。
消費者からの評価・信頼感にも影響
最近では、一般消費者の間でも環境意識が高まり、商品の中身だけでなく「どう作られているか」「どんな素材が使われているか」まで注目する方も増えました。
たとえば、「FSC認証紙を使用しています」「非木材紙を使った商品パッケージです」といった情報は、環境への配慮を伝えるメッセージになります。
このような取り組みは、ブランドへの信頼感や好感度を高める要素にもなり、販促・広報の一環としても効果的です。
紙の選び方でできる「環境配慮」
紙の原材料とその背景
ひと口に「紙」と言っても、その原材料や製造工程はさまざまです。
一般的な紙は、木材からつくられる「パルプ」が主原料ですが、この原料の採取には森林資源の使用が伴います。特に適切な管理が行われていない伐採は、森林破壊や生態系への悪影響につながることもあります。
そこで注目されているのが、環境にやさしい代替原料を使った紙です。たとえば以下のような種類があります。
- 再生紙:古紙を再利用してつくられた紙。資源の再利用につながる。
- 非木材紙(LIMEXやKome-kamiなど):木材以外の素材(石灰石や廃棄米など)を使っており、森林伐採の抑制に貢献。
- 間伐材紙:森林を健全に保つために間引いた木材(間伐材)を活用。間伐の推進と森林保全につながる。
このように、「どんな原材料から作られているか」を意識して紙を選ぶことは、印刷物を通じて環境問題に取り組む第一歩です。
認証マークの意味
紙の環境性を判断するもう一つの目印が「認証マーク」です。なかでもよく知られているのが FSC®認証(Forest Stewardship Council®) です。
FSC認証とは?
FSC認証とは、適切に管理された森林から産出された木材や、それらを使用した製品であることを証明する国際的な認証制度です。
FSC認証紙を使うことで、「違法伐採や過剰伐採を行っていない」「地域社会や労働環境にも配慮している」など、社会的責任のある森林資源の活用がされていることを示すことができます。
その他の環境配慮マーク(一例)
- グリーン購入法適合商品:国が定めた環境配慮基準を満たした製品。
- 再生紙使用(R)マーク:古紙パルプ配合率が一定以上であることを示す。
- エコマーク:環境への負荷が少なく、環境保全に役立つ製品に付与。
- 間伐材紙マーク:森林育成のために間伐された木材を利用して作られた紙に付与。
- グリーンマーク:原料に古紙を規定の割合以上利用していることを示す。
こうした認証マークのついた紙を選ぶことで、見た目ではわからない「環境配慮の中身」を可視化し、社外にもアピールすることができます。
環境に配慮したおすすめ用紙のご紹介
環境に配慮した印刷物を実現するうえで、使用する「紙素材」の選定は非常に重要なポイントです。
定番の環境対応紙・環境配慮素材から最近注目の素材まで幅広くご紹介します。
再生紙(古紙パルプ配合紙)
回収された古紙を原料とし、再生パルプとして利用している環境対応紙です。
森林資源の消費を抑え、CO2排出量の削減にも貢献できます。
- 【特徴】ナチュラルな風合いで、印刷適性も良好。価格も比較的リーズナブル。
- 【用途例】社内報、広報誌、環境方針パンフレットなど。
FSC®認証紙
適切に管理された森林から調達された木材を原料とする「FSC認証」付きの紙です。
環境だけでなく、労働環境や地域社会への配慮も認証基準に含まれています。
- 【特徴】品質や印刷適性に優れ、幅広い用途に使用可能。
- 【用途例】企業案内、カタログ、サステナビリティレポートなど。
LIMEX(ライメックス)
石灰石を主原料とし、水や木材の使用を大幅に抑えた新素材。紙代替だけでなく、プラスチック代替としても注目されています。
- 【特徴】耐水性・耐久性に優れ、破れにくい。質感がユニークで目を引く。
- 【用途例】クリアファイル、パンフレット、メニュー表、POPなど。
kome-kami(コメカミ)

本来は廃棄されるはずだった米を原料に活用したフードロスペーパー。
食品ロス削減と地域資源の有効活用という観点でも注目を集めています。
- 【特徴】お米の力を引き出した、風合いのある優しい手触り。
- 【用途例】名刺、食品関連パンフレット、DMなど。
茶紙(ちゃがみ)
緑茶を淹れるときに必ず出てしまう茶殻を紙に漉き込んだ、お茶殻の点々がアクセントになった和を感じるアップサイクル素材。
ほんのり茶葉の香りが感じられることもあり、五感に訴える用紙として話題に。
- 【特徴】表面には平滑性があり、上質紙のような風合いがありながら、お茶殻も表面に見える。
- 【用途例】和雑貨の台紙、飲食店のメニュー、お土産用パンフレットなど。
エコ間伐紙N
森林の健全な成長を促すために伐採された間伐材を利用した用紙。
森林資源の循環利用に貢献し、林業の持続可能性を支援する選択肢です。
- 【特徴】木のぬくもりのある非塗工紙。
- 【用途例】名刺、メモ帳、リーフレットなど。
バガスケントCoC

サトウキビの搾りかす(バガス)を原料とし、バガスパルプ30%以上、古紙パルプ20%以上を配合したエコ用紙。
非木材紙の中でも加工性に優れ、ナチュラルで柔らかな印象が特徴です。
- 【特徴】エココンセプト満載なケント肌の非塗工用紙。
- 【用途例】案内状やパンフレット、名刺、カードなど。
再生PP
PP材料を製造する際に出る余剰端材を再利用した素材。
資源の再循環による環境負荷低減に寄与します。
- 【用途例】クリアファイル、プルバックカーなどのノベルティ
再生PPを使用した「オリジナルプルバックカー」の実績紹介はコチラ:https://www.micg.co.jp/works/entry-351.html
バイオマスプラスチック
原材料の一部に植物由来の残渣(お茶やコーヒー、竹など)を使用したプラスチック素材。
CO2排出量を削減しながら、従来のプラスチックと同様の成形性を維持します。
- 【用途例】ホイッスル、コースター、ボールペン、定規などのノベルティ
バイオマスプラスチックを使用した「お茶残渣ホイッスル」の実績紹介はコチラ:https://www.micg.co.jp/works/entry-354.html
パームヤシックス®
パームヤシの実から油を搾った際に生じる「ヤシカサ」をパルプ化して原料に配合した紙。
燃やすことのできないヤシカサを再利用することで生産地の生活環境が抱える問題の解決に貢献するとして注目を集めています。
- 【特徴】バガスに続く新しい非木材紙素材。SDGs対応に敏感な業種に人気。
- 【用途例】名刺、ラベルなど。
これらの紙や素材は、それぞれに環境への配慮と個性を持っています。
印刷物の内容やターゲットに応じて、ストーリー性のある素材を選定することで、企業姿勢の訴求やブランディングにもつながります。
紙選びは企業姿勢のあらわれ
用紙選びが企業イメージに与える影響
印刷物は単に「情報を伝える手段」ではなく、そのデザイン・内容・素材すべてが企業の価値観や姿勢を表現する重要なツールです。環境問題やサステナビリティへの関心が高まる昨今、「どんな紙を使っているか」も企業の印象を左右する要素になりつつあります。
特に以下のような場面では、使用する用紙が企業の姿勢を明確に伝える「無言のメッセージ」になります。
- 会社案内やCSRレポート:環境に配慮した素材を使うことで、企業活動と社会的責任への意識を体現できます。
- 採用パンフレット:若年層はSDGsやエシカル消費への関心が高く、素材選びにも共感を持たれやすい傾向があります。
- 商品パッケージ・販促物:自然素材や再生素材を使うことで、「製品にも企業にも安心感がある」という印象につながります。
用紙に環境配慮マークが印刷されていたり、「再生紙を使用しています」と一言添えられているだけでも、受け手の印象が大きく変わる場合があります。見えないところまで気を配る企業の姿勢が、信頼と共感を生み、ブランド価値の向上にもつながるのです。
印刷物に使用する「紙素材」は、ただのコストや質感の選択ではなく、企業の考え方そのものを表す要素として、ますます注目されています。
持続可能な社会の実現に向けて、紙選びからできることを、ぜひ今一度見直してみませんか?
エムアイシーグループをどうぞよろしくお願いします♪
エムアイシーグループでは、環境に配慮した用紙選定や、サステナブル素材を活かした印刷物のご提案を積極的に行っています。
再生紙やLIMEX、間伐紙など、さまざまな環境対応用紙を取り扱っており、目的やご予算、用途に合わせて最適な素材をご提案いたします。
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