【コラム】紙にも目がある!?紙目(かみめ)について解説します。
こんにちは!エムアイシーグループ サポートチームの山口です^^
突然ですが、紙にも目があるってご存知でしょうか?本日は「紙の目」について解説していきます。
目次
紙の目って何?
紙の目とは、紙の繊維が流れている向きのことです。紙目(かみめ)・流れ目(ながれめ)と言うこともあります。
紙は、抄紙機(紙を抄く機械)でパルプを一定方向に流しながら製造するため、進行方向に繊維が揃いやすく「紙の流れ目」ができます。
ーhttps://www.takeo.co.jp/finder/specific/grain.html|株式会社竹尾 より
T目とY目
紙の目にはT目(たてめ)とY目(よこめ)があります。これは、ロール状の用紙を断裁する向きによって生じるものです。全紙サイズの長辺に対して平行に繊維が流れている紙がT目、短辺に対して平行に繊維が流れている紙がY目になります。
覚えておくポイント
- 全紙サイズで考える
- 長辺と並行=T目、短辺と並行=Y目
ちなみに、全紙寸法もT目・Y目によって表記が異なります。T目の用紙は「短辺×長辺」、Y目の用紙は「長辺×短辺」で表記されるので覚えておくと良いでしょう。
4/6判の場合、T目…788×1091mm、Y目…1091×788mmと表記されます。
紙の目はなぜ大切?
この紙の目(繊維の流れ)がなぜ大切なのかというと、この紙の目の向きが加工に影響を与えるからです。特に折り加工や製本をする印刷物の場合は注意が必要です。
こちらの写真はコピー用紙を破いたものです。紙の目に沿って平行に破いた方はまっすぐに、紙の目に対して垂直に破いた方はまっすぐには破れず斜めになっています。
このように、紙は目に沿って破りやすいだけでなく、折りやすく、反りやすい性質を持っています。そのため、折り加工がある場合は折りの向きに平行な紙の目の用紙に印刷する必要があります。折り加工の向きに垂直な紙の目を逆目(ぎゃくめ)と言いますが、逆目の紙を使用すると背割れが発生し、折り部分がギザギザしてしまいます。
それ以外にも、チラシをラックに入れて配布する場合は、ラックに立てるチラシの向きに合わせて紙の目を選ぶと、ラック内でチラシがお辞儀をしたように倒れてしまうことを防ぐことも出来ます。A4・縦向きのチラシをラックに入れる場合は、Y目の紙を使用して印刷すると良いでしょう。
十字折り(クロス四ツ折)の場合の紙の目は?
1方向のみに折る場合の紙の向きは折りの向きに平行にすれば良いことは理解して頂けたかと思います。では、十字など、折りの向きが一方向でない場合はどうしたら良いのでしょうか。
十字折りは、どうしても1方向は逆目になってしまうので背割れが起きやすい加工です。こういった場合は、折りの長辺に紙の目をそろえておくことが多いです。その他折りの向きが多い方に紙目を合わせたりする場合もあります。
背割れは紙が厚い方が発生しやすいため、十字折りなどクロスに折加工をする場合は、なるべく紙を薄くすることをおススメします。それ以外にも折加工前にスジ入れ加工を施す場合もありますが、加工が1工程増えるため、価格や納期に注意が必要です。
まとめ
本日は紙の目について説明をさせて頂きました。せっかくこだわりを持って作成した印刷物も、紙の目が逆だったせいで背割れが発生してしまっては勿体ありません。印刷、加工、紙質だけでなく、紙の目までこだわりを持って印刷物を作成していきましょう。エムアイシーグループにお任せいただければ、加工に合わせた最適な用紙で印刷物をご提案させて頂きます。紙や印刷のことで分からないことがあれば、お気軽にご相談ください。
エムアイシーグループをどうぞよろしくお願いします♪
擬似エンボス印刷、ニス印刷、UV印刷や、PP加工などの特殊印刷、特殊加工、表紙加工が得意な印刷・広告会社です。広告、印刷、パンフレット・クリアファイル制作などのご相談はエムアイシーグループまでお気軽にご連絡ください♪
<ページ下部に問い合わせフォームがございます>
<関連おすすめ記事>
●紙なの?紙じゃないの?合成紙の世界
https://uv-print.micg.co.jp/entry-238.html
●【原料価格高騰対策】紙を薄くするメリット・デメリットを解説します
https://uv-print.micg.co.jp/entry-248.html
●エンボス加工のメリットとは?仕組みや特徴について解説
https://uv-print.micg.co.jp/entry-250.html
●表面加工で販促物に差をつける!表面加工が与える効果とメリットをご紹介
https://uv-print.micg.co.jp/entry-262.html