見た目で楽しめる、特殊印刷・加工で仕上げる個性的な印刷物
きれいなパッケージや豪華な装丁には、目で見て楽しめる長所があります。また、どんな製品なのだろう、ほかの製品とはどこが違うのだろう、といった興味喚起もします。特殊印刷・加工を用いるとデザインに特別感を演出でき、印刷後の見た目をアップグレードすることが可能です。本記事では、特殊印刷・加工について、種類や手法、活用のアイデアなどを紹介します。
目次
・特殊印刷・加工の代表的な手法
・特殊印刷・加工の活用方法
・特殊印刷・加工で印刷物にさらなる付加価値を
特殊印刷・加工の代表的な手法
数ある特殊印刷・加工のなかからそれぞれの代表的な手法を紹介します。
特殊印刷
➢ 擬似エンボス印刷
擬似エンボス印刷は、印刷物に凹凸の加工を施すエンボス加工とは異なり、独自の技術で擬似的に立体感を表現する印刷手法です。
通常の印刷にプラスして、「ハジキニス」と「光沢ニス」という2種類のニスを使用することで、凹凸があるように見せることができます。まずはハジキニスを塗布し、その上から光沢ニスを全面に引いて、紫外線を照射し一気に硬化させ、ツルツルとザラザラの感じを表現します。ハジキニスの部分が光沢ニスとはじき合いザラザラとした質感に、光沢ニスが印刷された部分のみツルツルした質感になり、凹凸があるように見えます。
印刷後に加工が必要となるエンボス加工と比べると、仕上がりが早いのがメリットと言えます。
擬似エンボス印刷についての詳細は、以下のページをご覧ください。
関連ブログ:「擬似エンボス印刷とは!?」
関連ブログ:「擬似エンボス印刷のしくみと特徴!」
➢ 発泡印刷
発泡印刷は、熱を加えると膨らむ特殊な発泡インキを使用した印刷方法です。インキへの着色が可能なため、自由な表現ができます。
印刷後に加熱し、印刷面に細かい凹凸を形成させることにより、ふわふわした見た目に仕上げられるのが特徴です。発泡インキを施した部分は手触りが柔らかく、やさしい雰囲気を演出できます。
ポスターやカード、カタログなどへ印刷する動物のイラストのボディ部分や、植物のイラストの花の部分を発泡印刷で表現する、といったように部分的に使う方法も効果的です。そこに視点が行くため、注目度を高めたい情報へのアイコンとして使用するのもよいでしょう。
特殊加工
➢ 箔(はく)押し加工
箔(はく)押し加工とは、薄い金箔、銀箔などの箔を紙に印刷する手法です。紙の繊維の向き、デザインの面積や文字の太さなどを考慮したうえで、箔を選び印刷するという手順がとられます。近年は技術が進化して、細い文字や、図形の印刷も可能となっています。
この加工方法は昔から用いられてきた手法で、一つひとつ丁寧に手作業で進められます。そのため、さまざまなデザインに柔軟に対応することができます。金箔や銀箔のほかにも、赤・青・黄色などカラフルな箔や、つや消し箔、メタリック箔などさまざまな種類があり、多様な質感の表現が可能です。
➢ UVニスコーティング
UVニスコーティングは、光沢のあるニス、マットなニスなどさまざまな種類のニスを表面にかけた印刷手法です。表面がニスで覆われた状態となるため、印刷部分を傷や摩擦、摩耗から守ります。印刷物は傷がついてしまうと価値が下がって見えるため、UVニスコーティングをしておけば安心です。また、UVニスは無色透明なので、印刷物のオリジナルの色を損なうこともありません。
ニスの主原料は樹脂のため、印刷後の紙を再生紙として利用することができ、環境保護にも貢献しています。
➢ エンボス加工・デボス加工
エンボス加工は、凹版と凸版を用いて印刷物に立体感を持たせる加工手法です。
エンボス加工を行う場合は幅が必要となるため、活版印刷よりも大きい文字、線で印刷する必要があります。
反対に印刷部分をへこませるように加工する方法はデボス加工と呼び、印刷した中に色をつけることもできます。名刺やカードでは、目立たせたい社名をエンボス加工でアクセントをつけ、本文をデボス加工をするといった組み合わせでメリハリをつけたデザインも可能です。
➢ フロッキー加工
毛が生えたように見える、パイルと呼ばれる短い糸状の素材を静電気と接着剤でつける加工手法です。毛皮のような触り心地に仕上がるのが特徴です。パイルの長さを変えることで、立体感を表現したり、絵柄同士にコントラストをつけたりといった表現も可能です。
柔らかく滑らかな質感にも仕上げられるため、特別感を演出したい限定品のパッケージや、印象に残したい記念誌など、さまざまな対象物への応用が利く加工方法だと言えます。
特殊印刷・加工の活用方法
実際に特殊印刷・加工を用いて、どのような印刷物ができるのかアイテム別に例やアイデアを紹介します。
商品パッケージ
商品パッケージは、商品の印象を決める基準のうち大きなウエイトを占めるので、デザインはとても重要です。
例えば、贈答用のお菓子、酒類、お茶など受け取る相手の印象を良くしたい場合は、特に商品パッケージにこだわる必要があるでしょう。特殊印刷・加工で文字の色に光沢感を出すと効果的です。
また、ほかの商品と差別化したい、目に付きやすいパッケージをつくりたいといったときも、特殊印刷・加工を活用すれば大きな効果が得られます。特殊印刷・加工でアクセントをつけたパッケージは見た目のインパクトが強く、印象づけられるでしょう。
クリアファイル
クリアファイルは、普段使いを含め、ビジネスでも必須の文具です。そのため、販促物としてクリアファイルを提供する場合には重宝されると考えられます。
このとき、通常のクリアファイルは誰でも持っていることが予想できるため、特殊印刷・加工を施してデザイン性を高めるとよいでしょう。例えば、色みのきれいなデザインを印刷する、変わった質感をつけるなどして、特殊印刷・加工を用いて付加価値を与えることが可能です。
会社案内、カタログ
表紙のデザインに合わせて、特殊印刷・加工を施したカタログを用いることで、掲載商品の高級感や独自性のアピールにつなげられます。上品で洗練されたイメージは、ブランディング(商品価値の向上)にもつながると言えます。
会社案内、カタログについての詳細は以下の記事をご覧ください。
「魅力的なカタログはデザインが違う!思わず開きたくなるカタログ・表紙について解説」
「会社案内のデザインのポイント!目的や役割、表紙デザインについて徹底解説」
名刺
持っていても意外に使う出番が少ない、と感じる人もいるのではないでしょうか。デザインがすてきな名刺なら、手に取る楽しみや、相手に渡したいという気持ちも高まります。
一方で、相手に渡すための名刺なので、デザインのみに凝りすぎず、美しく好感の持てるデザインがよいでしょう。
事務的でシンプルな白い名刺でも、エンボス加工、擬似エンボス印刷を施せば、美しい仕上がりになるでしょう。ほかにも、透明感のある名刺や、アート要素の高い名刺の作成も可能です。
擬似エンボス印刷を活用した名刺についての詳細は以下の記事をご覧ください。
関連ブログ:「【擬似エンボスクリア名刺】のご紹介」
ショップカード
ショップカードは、デザインによってショップの印象を左右します。特殊印刷・加工で少し違ったデザインをにするとよいでしょう。
色使いや質感を工夫する、ツヤを出す、印刷するキャラクターにふわふわした雰囲気を持たせてかわいらしさを出すなど、独自性を表現できます。
商品券・地域振興券
独自性のあるデザインだけでなく、特殊印刷・加工を施すことで「偽造防止」の対策として有効です。
特殊印刷・加工で印刷物にさらなる付加価値を
特殊印刷・加工を施したものは、視覚だけでなく質感や手触りにも変化がうまれ、おもしろさや発見を与えることができます。豪華で高級感のある見た目に仕上がるものや、特別感を出せるものなど、販促物を作成する際に活用するとさまざまな付加価値をつけられます。新製品や商品の個性を効果的に表現できるため、営業担当者が顧客に対して自信を持って商品を紹介できるようになるでしょう。特殊印刷・加工でできることを理解し、商品の価値を高め、ブランドの価値を向上させる個性的な印刷物を企画してみましょう。
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●擬似エンボス商品ラインナップ!!(2022年8月)
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