【本当は素晴らしい印刷営業】印刷会社の営業は本当にきついのか?きついと思われる7つの理由を徹底分析してみました
皆さんこんにちは!愛知県で印刷会社を営む株式会社エムアイシーグループの三浦と申します!
最近ふと、当社で営業の求人を出そうと考えていました。まずは、印刷業界の営業マンでどんな募集、どんな求人が出されているのか調べるために、googleで検索をしてみました。
しかし、googlesさんの検索バーに「印刷営業」と打つと、衝撃を受けるサジェストを見つけてしまったのです。
それは「印刷営業 きつい」・・・。
え、印刷営業ってきついの!?きついと思われているの!?何故!?
そうかそうかそうなのかと大変なショックを受けてしまいました。
そこで、求人を出す前に、印刷業界・印刷会社に勤め、印刷営業をやってきた私が、経験則からくる印刷営業がきつい!つらい!大変だ!と思われるであろう7つの理由と、その理由に対する前向きな見解を解説したいと思います!
目次
はじめに「印刷営業マンの種類」
①印刷の市場規模が小さくなってきているから
②新規の飛び込み営業が多いから
③拘束時間が長いから(残業時間が多くなりがち)
④カタチの決まっていないものを創るから
⑤デザイナーや、製造部隊とぶつかるのが大変だから
⑥女性が少ない、平均年齢が高い
⑦ノルマがあるから
まとめ
はじめに「印刷営業マンの種類」
はじめに。印刷業界のお話です。
●印刷営業マンの種類
印刷営業といってもたくさんの種類があります。
なぜか?というのも、印刷業界・印刷会社は全国に約20,000社も事業所があり、そこで働く人は約270,000人もいるからです(2019年現在)
大企業である凸版印刷・大日本印刷の営業マンもいれば、従業員数名の町の印刷所の営業マンだっています。
全国規模の1000万部のチラシなど商業印刷物を作っている印刷営業マンもいれば、家電製品などの工業製品にロゴを1部から印刷している営業マンだっています。
デザインや企画を作る部隊まで社内に備えている印刷営業マンもいれば、一人で手配だけを行う印刷営業マンだっています。
印刷会社の種類だけ、印刷営業マンの種類があるのです。
●今回お話する印刷営業マンとは
今日ここでお話をする印刷営業マンとは下記のような印刷会社をイメージいただければと思います。
・従業員数50~300名くらい
・売上規模1億~100億円くらい
・主にチラシやパンフレットなどの商業印刷を扱う。
・社内にデザイン部隊もいる。印刷機も複数持ってる。
印刷業界は従業員300名未満の零細~中小~中堅の企業がなんと99%を占めます。
今回は、その中でも中小~中堅企業の印刷会社の営業マンをイメージしてお話をさせていただきます!
①印刷の市場規模が小さくなってきているから
一つ目のきつい理由としては、印刷業界の市場規模が小さくなっていることが挙げられます。
●印刷業界の規模を表す市場規模について。
経済産業省の工業統計調査によりますと、印刷産業の出荷高は、1991年の8兆9286億円をピークに減少を続け、統計が出ている2019年には4兆9981億円とピーク時に比べ約44%も減少しています。
市場規模が縮小しているという事は、毎年同じ仕事をしていていもちょっとずつ売上が減ってしまうという事です。営業成績をあげ続けるためには厳しい条件ですね。
しかし!
逆に言うと、営業成績で新規の顧客、新規の仕事が獲れているかどうかで差が出来やすいともいえるかと思います。営業活動を頑張った人と、そうでない人の差が明確で、この結果がやりがいに繋がるケースもあります。
また、現在の中小・中堅規模の印刷会社は、単純な印刷だけを行っているケースは非常に少ないです。
WEBや、SNS、動画、メディア媒体、マーケティング、イベント、企画、デザイン、ブランディングなどなど、この出荷高の表に現れてこない情報産業を扱う印刷会社も多くなってきています。
その証拠に、近年、一事業者当たりの売上高は増加傾向にあります。
②新規の飛び込み営業が多いから
二つ目のきつい理由としては、新規の飛び込み営業が大変そうで嫌だという理由が挙げられます。
私も就職活動時代は、飛び込み営業なんて絶対嫌だ、ルート営業だけで完結する営業が良い!と思っていました。
しかし、先に述べた通り、市場規模が小さくなってきているのであれば、売上を伸ばしていくために営業としては新規の顧客を掴まえてこなければなりません。
そのためには飛び込み営業も必要で新人の頃の営業入門編として、飛び込み営業やテレアポをするケースも当然出てくる話なのです。
しかし!
嫌だ嫌だと思っていた飛び込み営業をやってみた感想として、そんなに苦ではなかったというのが率直な感想です。
飛び込み営業はダメで当たり前、話を聞いてくれたら儲けもの、失うものなど何も無いくらいのメンタルでいけます。
しかし、ルート営業など既存のお客様のところへ伺う営業では、何か失敗をしてしまえば、今まであった仕事が無くなってしまう可能性があり責任重大です。
また、印刷会社の仕事の多くはBtoCではなくBtoB。
伺う先は、個人宅ではなく、企業を相手にすることがほとんどです。勿論相手も社会人として勤めている人。そんな状況から罵られたり、むげにされることなんて滅多にありません。
さらに、近年では、何も情報を持たずに飛び込みをするケースは減っています。
展示会に出展して名刺交換をしたり、コンテンツマーケティングを行い自社へ問い合わせをもらったり、インサイドセールスを導入したり、事前に何かしら情報を得てから営業が始まるケースが多くなっています。
顧客も会うこと自体を求めているではなく、優良な情報をもらうことを求めているケースが多いですし、会ったことのある人であれば優しい対応になります。
ひと昔前の飛び込み営業とは変わってきているのです。今の印刷業界を知ることが大切です。
③拘束時間が長いから(残業時間が多くなりがち)
三つ目のきつい理由として、拘束時間(残業時間)が多くなりがちという理由が挙げられます。
印刷会社が取り扱う広告物や、宣伝ツールはほとんどの場合、納期がキッチリ決まっています。
その納期までに校了(印刷まで進んで良いと判断されること)までもっていかないといけません。そのためには今日中に直しを修正してOKをもらわないといけないなど、拘束時間を顧客に委ねないといけないケースが発生します。
また、中小企業を顧客としている場合、その会社の社長・代表の方が広報関係の担当となるケースも多いです。本業で忙しい社長様が、広報・販促物のチェックをするのは本業が落ち着いてからとなることも多く、夕方~夜間にかけて印刷物の校正のやりとりや商談を行う場合もあります。
しかし!
それはひと昔前までの情報と言って良いでしょう。近年では中小企業でも働き方改革は進んでおり、顧客も今まで夜間に開かれていた会議を日中に行ったり、遠方のお客様に対してはzoomなどのオンライン会議システムを使って打合せをすることも増えています。
結果として印刷物の校正をやり取りをする時間が早くなり、移動時間が減り、残業時間も短くなってきています。
また、中小企業の社長様と長い間やりとりが出来る職種はそう多くないと思います。会社の代表の方が考えていることや、体験を教えてもらうことは自身の成長のために非常良い経験になるでしょう。
④カタチの決まっていないものを創るから
四つ目のきつい理由として、カタチの決まっていないものを創るからという理由が挙げられます。
決まった機械を売る、決まったサービスを売る、決まった商品を売るという営業職は多くあると思います。
勿論、それはそれで大変なのですが、印刷物や、販促物に関しては、新たに創りたいという相談の場合、サイズや、形、ページ数、内容、ボリューム、予算など詳細な情報が決まっていないケースが多いのです。
その中で、営業は打合せを繰り返し、都度予算を確認し、全体のスケジュールを決定し、最終的なモノを作り上げていく必要があり、その作業はとても大変です。
しかし!
それだけに自分が提案する要素が大きいとも言えます!
営業は打合せの中で、お客様は何がしたいのか、どこで使うのか、それはどれくらいの頻度で使うのか、ターゲットは誰か、いつまでにいるか、いくついるのかなどなどたくさんの要素を引き出します。
その上で、今まで自分が得た知識と、協力してくれるデザイナーや、外部スタッフの知識や意見を出し合い、提案を作っていく。そして、それが選ばれる瞬間は何ものにも代えがたい価値があると私は思います。
⑤デザイナーや、製造部隊とぶつかるのが大変だから
五つ目のきつい理由として、デザイナーや、製造部隊とぶつかるのが嫌だ大変だという理由です。
誰しも他人とぶつかるのは労力も使うし避けたいと思っているのではないでしょうか。
営業の役割として、お客さまを掴まえてくること、そしてお客さまの要望を正確に聞いてくる、それから打合せをする中で情報を引き出していくことなどが挙げられます。
しかし、お客さまからの要望の中には「出来るだけ早く」とか、「とにかくカッコよく!」「もっとシュッと!」みたいにデザイナーや、製造現場を困らせてしまう要望も出るケースが絶対にあります。
そしてその無茶な要望をそのまま持って帰ってしまうと、会社の中で他部門の人たちとぶつかってしまうのです。
しかし!
そもそもデザイナーや、製造部門とぶつかるのは、印刷業界だけではありません。どんな業界でも営業と製造は立場が違うためぶつかりがちなのです。
本来は、営業も製造もデザイナーも「お客様に価値ある商品を届けたい」という想いは一緒のはず。それに製造部門や、デザイナーの協力がなければ、良質な印刷物・販促物が出来ることはないのです。
出来る営業マンは、時には社内でぶつかりながらも、お互いを尊重して、折衷案を模索していきます。つまり部門の壁こそ、営業マンの腕の見せ所ともいえるのです!
⑥女性が少ない、平均年齢が高い
六つ目のきつい理由として、女性が少ないことや、平均年齢が高いことがあげられます。
情報サイトなどで印刷業界の情報を調べてみると、印刷業界の平均年齢は約40.3歳、平均勤続年数約14年、そして女性の割合は3割弱という数字が出てきます。(2019年現在)
デザイナーは女性が活躍する姿をよく目にするようになったものの、印刷営業としては確かに女性は多くても5人に1人くらいかなという印象です。そして、大卒の新入社員から見れば、勤続年数14年の36歳くらいの人とは一回り以上離れていて、気軽な相談が出来るのか不安に感じる人も多いかもしれません。
しかし!
上記の情報はちょっと古い情報かもしれません。
最近、特にここ5年ほどでは、女性の活躍推進宣言を掲げている企業も増え、営業部門や製造部門でも女性を見かけるケースが上がってきているように感じます。
私の知っている複数の愛知県の印刷会社さんでも女性比率が50%を超えています。
さらに、中小・中堅の印刷会社でも産休・育休をしっかりとれる環境も整ってきています。
もし心配であれば就職、転職の際に、育休の所得状況などをしっかり確認してみるのも良いかもしれません。制度を掲げているだけで実際には育休がとれていないといったこともあるかもしれません。
特に最近では、男性でも育休を取得出来ている企業であれば、ちゃんとしている企業として見ることが出来るかも。
⑦ノルマがあるから
七つ目のきつい理由として、ノルマがあるという事が挙げられます。
営業業界で必ずと言って良いほど話題に出るノルマ。これも印刷業界だけに限る話ではないかと思います。
しかし、先にも述べたように市場規模が縮小傾向の印刷業界で売上を伸ばしていくのは大変ではあるので、ノルマを達成しないと減給!?クビ!?窓際に追い込まれる!?といった心配をする方が多いのかもしれません。
しかし!
果たして厳しいノルマを課している企業がどれだけあるでしょうか。
市場規模が縮小傾向という事は、昔のように飛び込み営業をすればするだけ成績が上がる!というわけではありません。今、この瞬間に印刷の仕事を頼む先に困っているという人は昔のように多くは無いのです。
それなのに、とにかく多くの件数を訪問しなさいという会社指示は間違っているように思います。
確かに、会って顔を合わせた時にたまたま発注の相談をさせることはありますし、訪問を大切だと思っているお客さまもいることは間違いありません。
しかし、ノルマを厳しく設定し、達成出来ない人にはペナルティを与えるのはナンセンスです。
今は、ノルマではなく、目標を設定し、目標達成のために会社と上司が支えるリーダーシップを発揮することが長い目で見た成果、業績向上に繋がっていくのです。
従って、今の印刷営業において目標はあっても、厳しいノルマを課す企業は多くはありません。
気になるようであればしっかりと入社前にノルマについて質問をしてみると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
近年では情報が変わってきていて、皆さんが持っているイメージとは異なってきているかもしれません。
また、大変さは、やりがいだと思えることも多いと思います。
印刷業界は、減っているとはいえ約5兆円の市場規模は魅力的で安定した仕事もあります。
また、顧客にならない業種は無いと言えるほどに幅広い業種の方々とお付き合いがあります。営業であれば自分の好きな業界へアプローチをすることだって出来ます。
また、印刷営業はデザインを自分で作れなくとも、素晴らしい作品を創ることが出来ます。それは素晴らしいスタッフが周りにいるからです。外部の協力会社さんと係わることも多く爆発的に人脈が広がります。
そして、先にも述べましたが、自分が考えて行った活動や提案が通って受注が決まった瞬間は本当に最高です!
印刷営業のことをきつい、つらい、大変だ、しんどいと思っていた皆様。
印象は変わりましたでしょうか?
この記事を読んで、印刷業界に少しでも参考にしてもらえると幸いです。
エムアイシーグループをどうぞよろしくお願いします♪
擬似エンボス印刷、ニス印刷、UV印刷や、PP加工などの特殊印刷、特殊加工、表紙加工が得意な印刷・広告会社です。広告、印刷、パンフレット・クリアファイル制作などのご相談はエムアイシーグループまでお気軽にご連絡ください♪
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●「擬似エンボス印刷とは!?」「擬似エンボス印刷のしくみと特徴!」
https://uv-print.micg.co.jp/entry-3.html
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●擬似エンボス印刷で出来る製品が一目でわかる!「擬似エンボス商品ラインナップ2021」
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●【デザイナー向け】擬似エンボス印刷のデータの作り方が一発でわかる!動画付き制作データの作り方
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