【原料価格高騰対策】紙を薄くするメリット・デメリットを解説します
こんにちは!エムアイシーグループ サポートチームの山口です^^
色々なものが値上がりしていますね。私の大好きな薄皮クリームパンも2023年1月出荷分より実質値上げとなる内容量変更が実施されるようです。人気のラーメン屋さんも値上げを実施します、と案内を出していました。印刷業界も御多分に漏れず、原材料費・光熱費高騰の余波を受けています。10月~11月にかけて取引のある製紙メーカー各社より、今年3回目の製品価格改定の案内もありました。
ということで、本日はチラシの用紙について1から解説した上で、印刷に対して「何とか価格を抑えられないか?」とお困りの方に、「用紙を薄くする」選択肢についてメリット・デメリットをご紹介します。
目次
・折込チラシの紙の種類
・印刷用紙の厚さの単位「連量」とは
・一般的な折込チラシの厚さ
・紙を薄くするメリット
・紙を薄くするデメリット
・エムアイシーグループにお任せください!
折込チラシの紙の種類
折込チラシの一般的な紙には、「コート紙」「微塗工紙」「マット紙」「上質紙」「更紙(ざらし)」があります。
光沢 | 特徴 | 価格 | 使用頻度 | よく使われる業種 | こんな方におススメ | |
---|---|---|---|---|---|---|
コート紙 | あり | 発色が良い | 普通 | 多い | スーパー、ドラッグストア、パチンコ、車、塾、住宅 など | 一般的なもので良い方、発色を気にする方 |
微塗工紙 | 若干 | 文字が見やすい | 安い | 多い | スーパー、クリーニング、パチンコ、小売 など | 発色も気にしたいがコストを抑えたい方 |
マット紙 | 若干 | 落ち着きがある | 普通 | 普通 | 住宅、ショッピングセンター、通販 など | 落ち着いた上品なチラシを作りたい方 |
上質紙 | なし | ナチュラル | 普通 | 少ない | 求人 など | アンケート・申込用紙を兼用したチラシを作りたい方 |
更紙 | なし | カジュアル | 安い | 少ない | スーパー など | コストを抑えたい方、レトロなチラシを作りたい方 |
「コート紙」「微塗工紙」「マット紙」はこの中でも特によく使われている紙です。どの紙にしようか迷った時は、この3つの中から選ぶことをおススメしています。
印刷用紙の厚さの単位「連量」とは
印刷業界では紙の厚さを90K、53Kなどと表現します。これは「連量」という単位で、印刷用紙は全紙1000枚で1連とカウントされ、「K」は「キロ」と読み、重さ(kg)を表しています。つまり連量とは、全紙の用紙を1000枚重ねたときの重さを意味しているのです。同じ種類の紙であれば重い方が厚い紙ということになります。塗工紙と非塗工紙では塗工紙の方がコーティング剤で重さが増している分、同じ連量でも厚みは非塗工紙の方が厚くなります。
つまり、コート90Kとはコート紙(4/6判 全紙)が1000枚で90kgになる厚さのことです。コート90Kの厚さをmmで表す場合は、メーカーや銘柄にもよりますが0.08~0.09mm位の厚さになるかと思います。
一般的な折込チラシの厚さ
一般的に使われている折込チラシの紙の厚さを調べてみたところ、コート53Kや58Kを一般的としているサイトが多かったです。本当にそうなのか、11月25日(金)朝刊折込のチラシで調べてみました!
その結果は…1番多いのは微塗工42.5Kでした!
用紙 | 枚数 |
---|---|
コート50K | 2 |
コート53K | 3 |
コート58K | 1 |
コート63K | 1 |
コート70.5K | 2 |
コート88K | 1 |
微塗工40K | 2 |
微塗工42.5K | 5 |
微塗工45K | 3 |
微塗工48K | 1 |
マット58K | 1 |
マット67.5K | 1 |
マット88K | 1 |
上質67.5K | 2 |
体感ですが、ひと昔前より全体的に紙が薄くなっている気がします。折込チラシといえばコート紙というイメージがありましたが、最近では薄い微塗工紙を使用したチラシが本当に増えました。
枚数が少ない手配りチラシには余り影響がありませんが、大ロット印刷を行うことの多い折込チラシの場合は印刷に占める紙代の割合が大きくなるので、紙を薄くすると発注金額全体を安く抑えることが出来ることがあります。原料高騰などで販促費を見直す際に紙質や厚さを変えていった結果が、微塗工紙チラシの増量なのだと思います。
では、チラシの紙を薄くするとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?順に説明していきます。
紙を薄くするメリット
メリット1.コストを抑えられる
1番のメリットはコストダウンです。大ロットになればなるほど印刷に占める紙代の割合が大きくなっていくので、紙を薄くするメリットは大きくなると思います。ただし、驚くほど金額が安くなるわけではありません。
また、紙を薄くすると重量が軽くなるため、輸送代を削減することが出来る場合もあります。
メリット2.保管場所の面積を減らすことができる
チラシ1枚あたりのコストを抑えるため、1度に大量にチラシを印刷しておいて、徐々に折込やポスティングしていくこともあるでしょう。その場合、チラシを保管しておくスペースが必要になります。紙を薄くすれば、1パレットに積める枚数や1箱に入れられる枚数が増えるので、保管スペースを減らすことができます。
自社倉庫に保管している場合はスペースを別のものに有効活用できますし、印刷会社や倉庫会社に預けている場合は倉庫保管料の削減に繋がるかもしれません。
紙を薄くするデメリット
デメリット1.しわになりやすい
紙が薄くなると、短時間で仕上げる輪転印刷ではドライヤーで高熱をあてインクを高速乾燥するので、急速乾燥による「ひじわ」が発生することがあります。
ぽこぽこと波打ってしわになっているチラシを見たことがありませんか?紙を薄くすると紙自体のコシが無くなるので、しわが発生しやすくなります。モデルハウス見学やマンション販売などの高価格帯の商品を取り扱うチラシはイメージを良くするためにも、チラシの紙を薄くするのは避けた方が無難です。
デメリット2.裏抜けが起こる
裏抜けとは、用紙の裏側までインキが浸透して裏側から印刷絵柄が見えることです。
紙が薄くなれば、透かさなくても裏面の印刷が見えてくるようになります。細かい文字がたくさん入るようなデザインや品の良い写真でイメージ良く仕上げたいデザインの場合は、裏抜けで読みづらくなったり、写真に文字が透けてイメージを損なう場合があるので紙を薄くするのは避けた方が良いでしょう。
エムアイシーグループにお任せください!
高級マンションの宣伝に使っていたチラシの厚さを厚いコート88Kから薄いコート50Kに変えてしまっては、ブランドイメージに関わってくるかもしれません。しかし、量販店のように価格訴求のチラシの厚さをコート53Kをコート50Kに、微塗工42.5Kを微塗工40Kに変更するくらいであれば、一般消費者にとってその違いはほとんどの方が分からないでしょう。紙の厚さを測るペーパーゲージでも1目盛も違わず、紙の厚さの差は0.01mmもありません。コストとイメージの両面からチラシ用紙を選択してもらえれば良いと思います。
ですが、薄紙印刷はひじわを防ぐために印刷スピードやベルト調整をしたり、ピッキング(印刷の時に紙面がむける現象)を防ぐためにインキの粘度を調整したり、印刷途中に紙が破れて巻き込まれないように通常より丁寧な仕立てが必要だったり、印刷オペレーターの技術が必要不可欠な印刷です。手間がかかるので、ネット印刷では選択できない用紙になっていることもあります。
そんなときはエムアイシーグループにお任せください。
エムアイシーグループは愛知県西尾市で印刷一筋、今年で創業117年を迎えました。全国発送のチラシをはじめ、様々な印刷物を取り扱って鍛え上げられた熟練の印刷オペレーターの技術でお客様のチラシを丁寧に印刷いたします。2020年に最新鋭のオフセット輪転機も導入し、日々品質の向上努めており、50K以下の薄い用紙でも印刷対応可能ですのでご安心ください。
エムアイシーグループホームページ -「選ばれる理由:印刷クオリティ」
さらに「店名の差し替え」「D版」「白更紙」のチラシも対応可能です!「DM折り」や「化粧断ち」などの後加工もお任せください。
エムアイシーグループをどうぞよろしくお願いします♪
擬似エンボス印刷、ニス印刷、UV印刷や、PP加工などの特殊印刷、特殊加工、表紙加工が得意な印刷・広告会社です。広告、印刷、パンフレット・クリアファイル制作などのご相談はエムアイシーグループまでお気軽にご連絡ください♪
<ページ下部に問い合わせフォームがございます>
<関連記事>
●はじめてのチラシづくり
https://uv-print.micg.co.jp/entry-234.html
●変わった折込チラシのご紹介
https://uv-print.micg.co.jp/entry-219.html
●【折込チラシのご紹介】~全戸配布編~
https://uv-print.micg.co.jp/entry-245.html
●金色の印刷と折込チラシ
https://uv-print.micg.co.jp/entry-231.html
●【デジタルチラシって?】電子チラシの老舗「Shufoo!」の機能をご紹介!【セール情報を届けたい】
https://uv-print.micg.co.jp/entry-209.html