Webチラシとは?活用のメリット・デメリットから作成・配信方法まで解説
最近スーパーマーケットで、スマートフォン画面を見ながら商品を探す買い物客が見られるようになりました。Webチラシは、そうした場面で役立つ、オンラインで配布されるチラシです。紙のチラシと違って広げて見る必要がなく、売り場で商品を探すのにも便利です。今回は、普及が進むWebチラシについて、基本的な知識やメリットとデメリット、実際に作成する場合の方法を解説します。
目次
・Webチラシとは
・チラシ利用の現状について
・Webチラシのメリットとデメリット
・Webチラシの作成方法と配信手段
・紙とWebチラシの上手な使い分けが成功のカギ
Webチラシとは
Webチラシの基本的な知識として、概要と、目的や機能について紹介します。
Webチラシとは、印刷媒体ではなくデジタル媒体で配信するチラシです。主にオンラインで閲覧する、メールで受け取るといった方法で消費者に提供されます。
「電子チラシ」や「デジタルチラシ」と表現される場合もありますが、これらはWebチラシとほぼ同義です。
Webチラシの目的は一般的なチラシと同様で、消費者の商品やサービスに対する興味・関心の喚起、集客、認知拡大です。ほかに、商品紹介などからのサイトへの誘導といった役割があります。
Webチラシの機能には、販促チラシ配信以外にも、関連サイトやデバイスとの連携、閲覧状況の分析データ収集などがあり、紙媒体とは異なるメリットがみられます。
オンラインでの情報提供であるため、速報性が高く、情報の更新も容易です。紙媒体と比較すると、発信のタイムラグの少ないことが大きな強みとなります。
インターネットのインフラ化、日常生活のデジタル化が進む社会では、重要な役割を担うチラシのひとつといえるでしょう。
チラシ利用の現状について
では、チラシ利用の状況は現在どのようになっているのでしょうか。
少し前のデータになりますが、2018年10月に株式会社マクロミルと翔泳社が共同で実施した、紙のチラシと電子チラシの利用状況の調査では、もっとも閲覧されているチラシは、多い順に「投げ込み・ポスティングチラシ」(47.2%)、「新聞の折り込みチラシ」(44.7%)、「電子チラシ」(35.7%)となっています。
また、株式会社ナビットが全国の主婦を中心としたモニター会員1,000人を対象に実施した、「新聞折り込みチラシについて」のアンケート(2022年10月公開)では、新聞折込チラシから「常に情報を得ている」と「たまに情報を得ている」と回答した割合が合わせて52%でした。
一方、電子チラシ・インターネットのチラシを利用したことがあるかという質問に対しては、「利用したことがある」と回答した割合が73.5%にものぼり、新聞折込チラシから情報を得る人よりも多いという結果でした。
これらのデータだけで、紙媒体チラシから電子チラシへ主流が移行しているとはいえないものの、集客においては、電子チラシも積極的に検討すべき施策であることがうかがえます。
なお、マクロミルの調査では、スーパーマーケットのチラシの閲覧率がもっとも高く、紙媒体チラシで91.6%、電子チラシで90.2%でした。ナビットの調査でも、どのような新聞折込チラシを利用しているかを問う設問で、やはりスーパーマーケットのチラシがほかを大きく引き離して最多になっています。
そのほか、閲覧率の高さで共通するところでは、ドラッグストア、ホームセンターなどが多く、日常的な買い物の際の有用な情報源として、チラシの存在は大きいことがわかります。
ポスティングチラシについて詳しくは、「ポスティングとは?効果を出すために知っておきたいこと」を、折込チラシについて詳しくは「折込チラシとは?メリット・デメリットと効果を高める秘訣」をご覧ください。
引用: 市場調査レポート<無料ダウンロード>|マクロミル
引用:新聞折り込みチラシ、部数減で漸減傾向だが根強いニーズ | データ活用なう
今後は紙媒体チラシ、電子チラシのどちらか一方ではなく、両者の強みを生かした展開も予想されます。例えば、商品の詳細説明やキャンペーンの告知などは既存の紙媒体チラシで行い、そこからWebチラシとの連動やサイトへの誘導といった多角的な情報提供を行います。
電子チラシの強みであるリアルタイム配信を駆使して、柔軟に訴求効果を追及します。例えば、天気や周辺状況に合わせた多彩なクーポン配信、顧客特性や個別店舗ごとといった詳細な分類による配信などが可能です。単に売り込み情報を提供するだけではなく、そのときどきに合わせた消費行動を分析・促進するツールとしての役割も期待されます。
Webチラシのメリットとデメリット
Webチラシのメリットとデメリットを確認します。
Webチラシのメリット
まずはメリットから見ていきましょう。
地域を限定しないマーケティングが可能
Webチラシは特定エリアのチラシ配信を行うこともできますが、全国的な展開も容易です。端末の位置情報を活用し、近接した地域の情報を配信できる一方で、市町村、都道府県、全国などエリア設定を柔軟に変えることができます。
情報更新が容易
紙に印刷をして配るといった物理的な制限がないため、情報更新が容易です。市場相場をにらみながら、お買い得品の価格を調整することもできます。
アプリや媒体との連動性が高い
生活情報、ニュースサービスなどの人気アプリのなかに、地域情報としてWebチラシを配信することもできます。パソコン、モバイル端末など、閲覧する人の視聴環境に合わせて、いつでもチェックできる気軽さも利点です。
SNSとの相性が良い
WebチラシはSNSとの相性が良く、登録情報を用いた広告表示ができます。お得なクーポンなど、地域や年齢層に合わせて訴求効果の高い施策が可能です。
総合サイトがある
Webチラシは新聞に折り込むことはできませんが、チラシのポータルサイトへの掲載が可能です。都道府県や市区町村、町丁目単位の絞り込みや、キーワード検索が可能なため、アプローチの機会を増やせます。
データ収集が容易
アプリのターゲティング機能の利用、位置情報の活用などにより、アクセスデータ解析が可能です。チラシのデータと売上データを突き合わせることで、効果測定に役立ちます。
Webチラシのデメリット
続いてデメリットを紹介します。
視認性・再読性が紙媒体に劣る
紙媒体は手に取って、情報全体にサッと目を通すことができますが、Webチラシは多くの場合、スクロールしながら必要な情報を探さなければなりません。文字が小さく、読みづらいと感じる人もいます。また、紙媒体は手元に置いておき、好きなタイミングで再度目を通す人も少なくありませんが、Webチラシはページを離脱すると、わざわざ戻って読み返すこといったことは、あまりされません。
アプローチできない層がある
Webチラシのもっとも大きな弱点は、インターネットをあまり利用しない層にはアプローチが難しいことです。ポスティングの場合は、新聞購読やインターネット利用をしていない家庭にも情報を届けられますが、Webチラシはインターネット環境と情報共有ツールのあることが前提となります。
定期更新が必要
リアルタイムでの情報配信が可能である一方で、流れの早いインターネット上では情報の新鮮度は急激に落ちていきます。折込広告などに比べると、かなり頻度の高い情報更新が必要です。
スマートフォンからアプリを開く必要がある
紙の媒体は手にすればすぐに情報が目に入りますが、Webチラシでは情報共有ツールを起動し、アプリなどを開く必要があります。デジタル機器について、いくつかの動作が必要とされるのもひとつのデメリットといえるでしょう。
地域密着型のチラシ効果を期待できるポスティングについては、以下の記事で詳しく解説しています。
「ポスティングとは?効果を出すために知っておきたいこと」
Webチラシの作成方法と配信手段
Webチラシの作成方法と配信手段を解説します。
Webチラシの作成方法
紙のチラシをPDF化する方法もありますが、スマートフォンなどに対応しきれないため、そのまま利用するケースは少ないようです。Webチラシでは文字数や商品数を限定し、特定商品を訴求することが多くなります。
Webチラシ作成に特化したツールを利用することで、制作が容易になります。テンプレートを活用すれば、見やすいレイアウトが完成しており、SNSとの連携機能や分析機能も提供されているので便利です。
Webチラシの配信手段
オウンドメディアでの配信としては、以下のような手段があります。
- 自社サイト
- メールマガジン
- 自社SNS
- 自社アプリ
オウンドメディア以外での配信では、チラシのポータルサイトへの掲載やLINEなどのSNS配信、チラシ配信アプリの利用などがあります。
チラシ配信アプリについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
「【コラム】折込チラシがアプリで見れる!チラシアプリおすすめ3選 2021年!」
「【デジタルチラシって?】電子チラシの老舗「Shufoo!」の機能をご紹介!【セール情報を届けたい】」
また広告スペースを一定期間利用するペイドメディアや、レビューサイトや口コミサイトをはじめとするアーンドメディアの活用を戦略的に考えていくことで、Webチラシの効果向上が期待できます。
なお、駅の通路や繁華街でよく目にするデジタルサイネージによる表示も、Webチラシ配信の一手法です。
紙とWebチラシの上手な使い分けが成功のカギ
チラシの利用状況を見ると、やはりまだまだ紙チラシの需要は多いことがわかります。一方でWebチラシには、紙媒体では難しい機能を付加することができ、利用者にさまざまな利便性を提供できます。Webチラシの利用が増加傾向にあることから見ても、今後はWebチラシが販促戦略として欠かせない位置に付くことになりそうです。紙とWebチラシのそれぞれの特徴を理解し、上手に使い分けることがこれからは重要になります。Webチラシについても、まずは着手するところから始めて、自社がもっとも運用しやすく、高い効果を上げられる手法を見極めていきましょう。
エムアイシーグループをどうぞよろしくお願いします♪
擬似エンボス印刷、ニス印刷、UV印刷や、PP加工などの特殊印刷、特殊加工、表紙加工が得意な印刷・広告会社です。広告、印刷、パンフレット・クリアファイル制作などのご相談はエムアイシーグループまでお気軽にご連絡ください♪
<ページ下部に問い合わせフォームがございます>
↓↓ こちらの記事もご覧ください ↓↓
●【デジタルチラシって?】電子チラシの老舗「Shufoo!」の機能をご紹介!【セール情報を届けたい】
https://uv-print.micg.co.jp/entry-209.html
●【動画】チラシをチラシだけで終わらせない!?チラシMOVEのご紹介!
https://uv-print.micg.co.jp/entry-251.html
●【原料価格高騰対策】紙を薄くするメリット・デメリットを解説します
https://uv-print.micg.co.jp/entry-248.html
●【折込チラシのご紹介】~全戸配布編~
https://uv-print.micg.co.jp/entry-245.html
●変わった折込チラシのご紹介
https://uv-print.micg.co.jp/entry-219.html